第1話 MISSING WHITE~アンティーク・ドールと命の鍵~

アンティーク・ドール。それはこの世の平和、この世の武器。少女の冒険ファンタジー。


   MISSING WHITE~アンティーク・ドールと命の鍵~
第一章   サファイア

 ぬいぐるみ職人になる。
 エリーゼ=シュヴァルツは、幼い頃から自分に誓っていた。

 きっかけはたくさんある。母と父が行方不明で、生きているかも確認が取れないから、政府の「配慮」によりここへ来たこと。遠い親戚にあたるダムおじさんとシーラおばさんは、嫌な顔をしながらも育ててくれたこと。おかげで十四歳になれたこと。だから今度こそは自分でお金を稼ぎ、自分の足で旅に出ること。両親を捜し出す夢の旅行は、きっとお洒落な『ゼンマイ式列車』で、春の日差しを浴びながら、凍りついた川に咲くあのピンク色の外来種に見守られ、いつまでもずっと終わらない永遠の……。

「なんてね」

 エリーゼは妄想をやめ、止まっていた手を動かした。

「早く内職を終わらせなくちゃ」

 依頼されたぬいぐるみ制作の資料に目を通し、「あと少しよ」と自分を励ます。シーラに徹底された裁縫の技術は、今では傷ついた子どもたちのための「夢のぬいぐるみ」として評判を集めているから、これが当たれば家は貧乏から抜け出せる。お金持ちになり、安心で暖かい寝床で眠れるのだ。ダムとシーラにしごかれたおかげで、エリーゼは前よりずいぶん神経が太くなった。もう滅多なことでは泣かない。

 シュッ……、と指でつまんだ針が布の上を滑る。だんだん自分の手がノってきたようだ。

 シュッ……、

 シュッ……、

 シュッ……、

 エリーゼはこの瞬間が大好きだ。ただの布からこんな膨らんだ球体ができ、手足がくっついて、目は埋められていく。かわいい。よし、最後は完璧に出来上がった。

「終了!」

 二重止めを施して、エリーゼは仕事を終えた達成感にしばし酔いしれた。

「かわいいなあ、お前」

 手に掴んでいる顔を引き寄せ、間近で見る。自分で作ったのだから愛着はあって当然だが、「彼」は少し悲しそうな顔をしていた。

「ちょっと怒ってる。無愛想なぬいぐるみになっちゃったかな」

 けれどエリーゼは紐をほどくことなく、ほかの完成作品とは別の場所に置いた。なぜだか手放せなくなってしまったのだ。

「変なの。ぬいぐるみはとっくに卒業する年なのに」

 自分は十四歳だ。年下の子どもたちの面倒を見るべき立場である。
 しかし、心がちくりと何かを訴えた。久しぶりに身体が痛み始める。座り続けて作業をしていたため、足が痺れていた。

 トントン、と扉を叩く音がした。
 しまった! 間に合わなかったか!
 エリーゼは、とっさに振り返った。
 ギッ……、
 ドアが回される音が、こんなに不気味に聞こえるのはいつ以来だろう。

(お前いつまでやってんだ!!)
(ごめんなさい、ごめんなさい!)

 激しく呼吸が乱れる。息はどうやって吸って吐き出していたのか、分からなくなる。
 怖い目をした取引先の男が、部屋に入ってきて……、

「きゃあっ!!」

 エリーゼは飛び上がった。

 反射的に後ずさると、男はきょとんとしていた。

「リゼ?」
「あ……」

 入ってきたのは、父親役を買ってくれているダムだった。

「どうしたんだい?」
「ダムおじさん……」
「なんだか顔色が悪いぞ? 無理していたのか?」
「……うん」

 ダムは穏やかで滅多に怒らない。エリーゼは引き取られた時からずっと彼に懐いていた。

「……大丈夫、何でもないの。これ、全部終わったから包装しなきゃ」

 エリーゼは震える身体を、何とか落ち着かせた。
 ダムは何か言いたそうだったが、ゆっくりとドアを閉めた。
 足音がだんだん遠ざかる。自分の持ち場へ戻ったのだろう。
 エリーゼはもう一度、呼吸を整える。

「……さあ、仕事だわ」

 すっくと立ち上がった。
 もうすぐ夜が明ける。時間はぎりぎりだった。
 先ほど別の場所に置いた、あのぬいぐるみ一体も合わせて箱にぎゅうぎゅうに詰める。そしてリボンを引っ張り、ささっと結んだ。

「これで完成!」

 エリーゼはとびきりの笑顔を、箱の中のぬいぐるみ百体に向けた。
 小走りで玄関へ向かい、荷物の最終確認をする。記入漏れはない。
 エリーゼはほっと胸をなでおろし、全部で三十箱ある今日の分の資材を太い縄で縛りつけた。荷物が落ちないための苦肉の策だ。

「よしっ!」

『ゼンマイ』は、今日も調子がいい。エリーゼの高ぶった気持ちに答えるように、キラキラ輝いている。

「行こうか。トコトコ」

 自分で勝手につけた名前を呼ぶと、『トコトコ』もブルンッ! とエンジン音で応えた。
 エリーゼは運転席に乗る。

「出発!」
『ゼンマイ』がグルッ、と回転した。

 ドッ!!
 ドッ!!
 ドッ!!
 ドッ!!

 稼働音が馬の嘶きのように吠える。
 エリーゼの気持ちもどんどん高揚していく。
 ハンドルを握る。すばらしい景色が、目の前に広がっていくような気がする。
 扉は自動で開く。エリーゼの家は運送屋だ。薄暗かった場所が、左右に分かれる。いつも通りの凍った道路が視界に入り、切り裂くような冷たい風が頬に突き当たった。

 キャスケット、耳当て、ゴーグル、首に巻きつけた『シュシュ』という名前の長いマフラー。唇は寒さを防ぐための、魔法をかけた『リップ』で守られている。

 ドンッ!!

 エリーゼはアクセルを踏んだ。
『トコトコ』は、キラリとまばゆい光を放ち、前へ発進する。

「徹夜した分、給料は倍もらうよ!」

 ハイな気分で、エリーゼは叫んだ。
『トコトコ』はまだ小さな少女を守るように、実際の『ゼンマイ車』より幾分スピードを落として走り始めた。

   ☆★☆

2 王都ブルーローズ

「綺麗だね、トコトコ」

 エリーゼは車を走らせながら、周りを見渡す。一面に咲いたピンクの花が香ばしい匂いを運んでくる。

 エリーゼはこの香りが好きだ。ダムとシーラは「あの外来種のせいで」と毎日悪態をついているが、エリーゼにとってみれば「だって綺麗なんだもん」と文句を言いたいくらい、今目の前に広がる景色は濃厚である。

 朝の光に照らされて、道路は水色に淡く浮かび上がっている。
 風に吹かれて、色とりどりの花が散っている。
 この花はどこから降ってくるのか、エリーゼには分からない。

 エリーゼは農民出身だ。学校教育は地元の募金で成り立った施設にしか行っていない。そもそも自分たちは学がない。学がないと言っても字は読める。言葉は喋れる。外国語も近隣諸国の言語は頭に刷り込まれているし、何処へ行っても会話に不自由しない自信はある。

 しかし、エリーゼのような子供たちは、みんな知っているのだ。
「二月帝国」に住む限りは、戦争とは無関係でいられないことを。

   ☆★☆

 王都のブルーローズ広場は、活気ある人々で賑わっていた。

 きらびやかな洋服に、お洒落な帽子、銀の指輪、いや、あれは薬指にはめていないからお飾りだろう。あの人は恋人とデートに行くのだろうか、お姫様みたいな格好で高そうなお店に入っていく。あの子は、お母さんに連れられて、とても楽しそうだ。

 エリーゼは少しため息をつき、手近な場所で『トコトコ』を停めた。
 何もかもが自分と違う、全く別の世界だった。

「イヤになっちゃうね」

 少し嫌みを込めて言う。
 道行く人には聞こえていない。

「仕事しなくちゃ」

 エリーゼはなるべく周りを見ないように、俯いて歩き出した。

「お嬢さん」
「……え?」

 急に話しかけられ、エリーゼはびくりと震える。異国ともいえるような馴染みのない場所で、周りから明らかに浮いている自分に、気軽に話しかけるとは、どういうことだろう。

 恐る恐る振り仰ぐと、男だった。
 綺麗な男。
 褐色の髪の、涼しい目元をした、男。

 …………変だった。

 男はシルクハットを被っていた。
 それ自体は珍しくも何ともない。ここは正しく浮かれた繁華街だ。仮装じみた洋服も、道行く人々も、みすぼらしい格好のエリーゼなんかには興味もない。

 奇妙なのは、男の目だった。
 とても赤い。血のように赤い。
 エリーゼは視線を外すことができない。
 ふっと、男が笑った。
 恐怖のような感情は、少し緩まる。

「あ、あの」
「受取人です。私が」

 男はにこりと微笑んだ。

「あ、そ、そうだったんですか。えっと、すみません」
「いいえ」

 くすくす、と微笑む男を見て、エリーゼは緊張の糸を解いた。まだどこか、心の奥で、猜疑心を働かせていたが。

「預かりますよ」

 男はエリーゼの手に触った。
 冷たかった。
 とても、冷たかった。
 生きていないような、死んでいるような、「生命」と名のつく、大事な「人」としての感情が欠落してしまっているかのような、手のひらだった。

(……考え過ぎか。男の人に失礼だわ)

 エリーゼは無理やり笑顔を作った。

「ありがとうございます。これ、重くて」
「大変ですね、小さな女の子なのに」
「……はい、そうですね」

 ちょっと恥ずかしくなりながらも、男に優しく手を引かれて、エリーゼは胸がドキドキしていた。
 こんな些細な動揺を、知られてはいけない。
 エリーゼは、歩幅の大きい男の足に合わせて、早足で歩いた。

「あ、あの、私はエリーゼ・シュヴァルツといいます。そちらは、ウーリィ・ラン様で間違いないでしょうか?」
「はい。私です」

(よかった)

 そこで、はたと気づいた。
『トコトコ』をどこへやった?

(私、大事なもの忘れてるじゃない!)

 エリーゼは慌てて立ち止まる。
 男はきょとんとする。

「すみません、『ゼンマイ』を忘れてきちゃって、私、すぐに取りに戻ってきます!」

 エリーゼは荷物を男に預けたまま、来た道を戻った。
 行ってらっしゃい、と、男が呟く。
 耳に届くはずもない声で。

『トコトコ』は意外にあっさりと見つかった。
 結局、自分の力では見つけられず、男が手伝ってくれたからだ。

「本当にすみません……」

 エリーゼは果てしなく落ち込んだ。男は、にこやかに笑っている。

「お嬢さん、可愛いですね」
「そんなことないです……」

 エリーゼの激しい落ち込みは治らない。

「少しお茶をしましょうか」

 男は手近にある店の扉を開けた。

「あ、あの、お仕事は」
「すぐに済ませますよ」

 男に優しい笑顔を向けられ、エリーゼの心は舞い上がってしまう。

(私、幼い反応だねって、からかわれたら嫌だなあ……)

 第一、自分は仕事をしないといけないのに。

「ほら」
 男の甘い声が耳に届く。
 口に、柔らかくて甘い味が広がった。
と、そのまま、唇の中に指が押し込められる。

「んむっ?」

(……チョコレート?)

「今日はクリスマス・イヴでしょう」

 男が、ちょっとからかい気味に呟いた。

(…………だ、大胆な人だな)

 エリーゼは口をもごもご動かしながら、顔が赤くなっていくのを止められない。

「あの、ちょっと恥ずかしいです。見られると」
「そうですか? すみません、出過ぎたことを」

 男はいつの間にかシルクハットを取っていた。

(あれ、帽子は?)

 強く手を握られる。
 ぞくり、と、危うい感覚が、走った。
 自分は、とてつもなく、危険な場所にいるのではないか。
 エリーゼは、男の目を見つめながら、夢に微睡むように、意識を手放した。

(どうしよう、私……)

 男は、優しい表情を浮かべていた。

   ☆★☆

 目が覚めると、そこはたくさんの木彫り人形や工具が散らばっている乱雑な部屋だった。

『彼』は、椅子に座らされていた。

 数回、まばたきをする。腕を動かしてみる。痛いところはない。足踏みもしてみる。どこにも異常は見当たらなかった。
 自分が椅子に座っているのを把握し、ゆっくりと立ち上がり、振り向いた。

 亜麻色の長い髪。
 亜麻色の瞳。
 薄汚れた作業着を着た、三十代後半ほどの女性が、顔色を悪くして立っていた。
 
 ああ、自分の『創造主』だ――。
『彼』は本能の命ずるままに、彼女のもとにひざまずいた。

「……調子はどう、アディ?」

 女性が疲れの滲んだ声で口を開いた。どうやら自分の名はアディというらしい。
『彼』は、頭の中に浮かぶ女性の名を口にした。

「良好であります。エリザベータ様……」

 自分を創った『創造主』の名は、自然と頭の中に刻み込まれていた。
 女性は肩で息をしながら、ひざまずいている『彼』を見下ろして、優しく言った。

「……立ちなさい」

 女性の声はまるで魔法のように、『彼』の身体を動かした。『彼』は言われたとおりに立ち上がる。すると女性を見下ろすような格好になった。自分はかなり大きく創られたようだ。

「……アディ、あなたにはこれから、この国の歴史、また隣国の言語を覚えてもらうわ」

 疲労の残る顔で、『創造主』は言った。

「とうとう知られてしまった……。私の娘が、『神の原石(POWER-STONE)』を宿していることを……」

『創造主』は目を伏せた。

「あなたを創った目的はただ一つ……。私の娘を、一生涯かけて守り尽くしてほしいの。長くても一週間……、教育させてもらうわ」
「はい。よろしくお願い致します」

『彼』は、女性の手を取って、誓いのキスを掌にした。女性は苦笑いを浮かべる。

「……私は、罪深い人間よ……。命を犠牲にしてきた……。自分の娘のためだけに、あなたを……」
「エリザベータ様、私はそれで幸せです」

『彼』は断言した。
 苦笑いを返される。

「そうよね……、『アンティーク・ドール』……」

 自分自身を責めるような笑顔で、『創造主』は悲しむ。
 何とかしてあげたいと、『彼』は本能で相手を抱きしめた。
 口付けようと顔を向かせると、『創造主』は「やめなさい」と否定した。すぐに退く。
 沈黙が下りる。
 頭がくらくらするような、眩暈に似た陶酔感が『彼』を襲う。

「アンティーク・ドール・アディ。今から一週間、娘のために教育を受けてもらいます。そして一週間後、出発しなさい。娘を守るために」
『彼』は本能の命ずるまま、頭を下げた。
「承知しました、『我らの母』――」

   ☆★☆

第二章 皇帝陛下

 (1)

 月が青白い。
 ノエル=アデラードにとっては苦手な色だった。
 首や胸、足、太もも、自分の身体のパーツが無理やり引き裂かれるような感覚。
 看守の男は薄く笑っている。

「起きろ」

 アンティーク・ドール・ジャルジュ。

 人間そっくりの美貌と声。怖くて、怖くて、たまらない。

「そりゃどうも」

『人形』はクスクス、笑う。
 嘲笑だ。
 悔しいのに、先に恐怖が来て、何も言えなくなる。

 酸素を求めて、激しく咳き込む。
 ぼやけていた視界が涙と共に吐き出される。
 ジャルジュは、にっこり微笑み、
 
「お前に頼みがあるんだけどさあ」

 ノエルの首を掴んで、上を向かせた。

「この子と一緒に来てくんない?」

 ドサッ、と、何かが落とされた。
 女の子だった。

「…………六月生まれなのか?」

 絶望が襲ってくる。
 小さな胸に浮かび上がっている『サファイア』。
 さらにその奥に、心臓の位置に、綺麗な『原石(POWER-STONE)』はあった。

「すげえだろ。『神の宝石』だぜ? いや、まだ磨きが足りてないか。あと数年経てば、イイ女になるぞ」

 ジャルジュは興奮が収まらないらしい。彼女に向かって手を伸ばしてきた。

「やめろ」

 思わず手を叩く。
 暴力に出ると思ったが、ジャルジュは、ニコッと『人間』みたいに笑った。

「まあ、いいか」

 笑うと、少年のように見える。

「震えてるやつを殺しても、俺の暴力が抑えられるわけじゃないし」

 こいつは何を考えているんだろう。
 人間じゃないから、分からない。
 人間同士だって分からないのに。

 ジャルジュはノエルの手首に縛りつけていた太縄をほどき、ノエルが立ち上がれるように肩を貸した。身体が触れ合うと、ジャルジュという「人形」が生命としてきちんと「生きている」ことが否応なしに実感させられる。

「陛下のところ行くぞ。お前の大好きなお父さんの顔を久しぶりに見られる。だいぶ老け込んじまったが、まだまだ現役だぜ?」

 あ、娘は俺が持つよ。ジャルジュは六月生まれの女の子を片腕で抱き上げ、もう一方の手をノエルの腰に回した。

 薄暗い廊下。水がさびたような鼻をつく臭い。臭いの中にも鉄の酸化した激しい臭いが充満している。しかしノエルは五日間ほど閉じ込められていたので、ある程度鼻が麻痺してしまっていた。

 カツ、コツ、カツ。ジャルジュの上等な革靴の音が、階段通路の照明灯の明かりと、不思議な調和を奏でている。ノエルは耳がいい。幼いころから今に至るまでずっと、音楽に慣れ親しんできた。

「何でお前は優しく生まれたんだろうな、ノエル」

 ジャルジュはさっきまで笑っていたかと思うと、急にくぐもった優しい声を出した。
『アンンティーク・ドール』がほかの機械人形と違うのは、ここだ。
 彼らは、人を憐れむ心を持つ。
 至って感情的な「創り物」なのだ。

(……恨みますよ、エリザベータ様……)
 ノエルは再び涙が出そうになるのを、必死にこらえた。

「ウーリィ、お前の瞳は何を映し出しているのだろう」

 ――知らねぇよ、ジジイ。

 ウーリィはそう言いたいのを我慢し、「……私にも分かりません。分かるのはこの『ルビー』の意思だけです」と即興の芝居を演じてやる。二月帝は、ふっと意地汚い笑みを浮かべ、「ウーリィ、お前の目の中にはこの世の未来が見えているのだろうな」とのたまう。

 ――私に権限があったら、こいつの不細工な顔を潰して、ついでに目玉も引っこ抜いて、ぐちゃぐちゃにしてやるのに。

 ウーリィはどうにもできない自分の立場に苛つきながら、遅れて集合してきたジャルジュに強い目を向ける。

「ねえ、遅いんだけど」
「そう焦んなよ。男一人と娘一人支えて歩いて来たんだ。あなたの体力たくましいわー、くらい言えよ」

 ジャルジュは本当に楽観主義だ。そう創られているからしょうがないのだが、けらけらしているのを見るとたとえ仲間でも八つ裂きにしたい衝動が起こる。こいつの頭の悪さどうにかしてほしい。

「さて、」

 二月帝は、声を一つ落とし、ウーリィたちの意識を自分の方へ寄せた。

「エリーゼ・シュヴァルツを前へ」
「へーい」

 ジャルジュがノエルの身体を突き飛ばし、少女を大事そうに抱えなおす。ノエル=アデラード皇子は地面に座り込み、ぼうっと事の成り行きを見つめる。

「かわいい女の子なんだから、きれいに取り上げて(、、、、、)くださいよ?」

 ジャルジュがくすっと笑いかける。
 二月帝は、じとり、と目の前の青年をねめつける。

「お前の良さは顔だけだな」
「そりゃどうも」

 にこにこ笑いかけるジャルジュを尻目に、皇帝は、ぐったりとしている少女の服のボタンを一つ外した。大き目のボタン一つで留められていた質素なブラウスは、パサッ……と肌を滑り落ちる。

「…………無いではないか」

 二月帝は、静かな目で、ジャルジュの微笑みを見つめた。
 ジャルジュは笑みを絶やさない。
 帝に笑いかけたまま、口を、ぐわあっと開けた。
 開かれた口。
 中には、パチ、パチ、パチ、と火のように弾けている、『飴玉(アメダマ)』三つ。

 ――催涙弾だ。

 皇帝がその考えに至るまでに、ジャルジュは行動を起こしていた。
 エリーゼ・シュヴァルツだった少女が、グルンッ、と不気味に一回転し、バリバリバリッ……と、肉の引き裂くような音を立て、皇帝に、突っ込んで来る。

 貴様、と言いかけた皇帝陛下の顔に、無数の爆竹が突き当たるまでには数秒とかからなかった。

「てめえの言うことなんか聞かねえよっ!!」

 ジャルジュが絶叫のように激しい笑い声を立てる。ウーリィと、その周囲にいる『アンティーク・ドール』たちはザザザッ、と一気に間合いを詰める。

 ――エリザベータ様。

「…………エリザベータ様?」

 ノエル皇子は天地がひっくり返ったような今の状況に目を白黒させた。

 ――嘘だ。そんな。

『アンティーク・ドール』が、この男の命令に背くなんて。

 ――人間を、助けるなんて。

 これは何かの奇跡か。
 自分のようなものにまだ、選択の余地は残されているということか。

 ――こんなふがいなかった自分を。

 ノエル皇子は、『見えていた』。
『パワーストーン』の光る、チカチカした、粒子のようなきらめき。
『石』が、震えている。まるで自分を呼んでいるように。

 両目に特殊な装置を入れているかのようだ。キラッ、キラッ、と、『石』が瞬く。皇帝の装飾具に変えさせられてしまった、十個の『宝石』が、再び激しい光を取り戻している。あれには見えないらしい。『石』から噴き出る凄まじい「気迫」が。

「エリザベータ様」

 ――――仕掛けていましたね。
 ――そんな貴女が好きだったけど。

 ノエル=アデラードは、身体全体が水に弾かれたような強い衝撃を覚えた。一瞬の寒気と、これから自分が何をするべきか、選ぶべき選択肢。

 ノエルは叫んだ。

 残っている力を振り絞り、ただありのまま好きだった、自分の唯一の味方の名前を、腹の底から吐き出した。

 ――突き動かす衝動。

 自分のどこにこんな体力があったのか、皆目見当がつかない。気がつくと、ノエルは勝手に動いていた。――ノエルの意思とは関係なしに。

「ジョン=アデラードォォッ!!」

 ノエルは突進していった。
 力の限り走って。
 ずっと服の中にしまい込んでいた『宝刀』を、振りかざして。

 短刀だ。この小さな剣一つで何が変えられるのかも分からない。何も起きないかもしれない。あえなく反撃されて簡単に死ぬかもしれない。けれど、賭けてみようと思った。

 自分の、救いようのない『悪運の強さ』に。

   ☆★☆

『この国を変えたい』

『もう一度、二人で約束した時みたいに』

『みんなで笑い合って帰る国に』

『たとえどんな絵空事でも』

   ☆★☆

 エリーゼは夢の中にいた。

 自分でも不思議だった。眠っているのに、なぜここが「夢」だと思うのか、また、「現実ではない」と思い至るのか。人の見る夢は、まだ完全な研究が進んでいないゆえに、未知で不気味で、神秘的で、創造的だ。人は創造するために夢を見るのか。人は何かを創らずにはいられないのか。

 エリーゼは、胸の内に迫りくる、あの懐かしい感情を呼び起こしていた。

「お母さん――」

 私の本当のお母さん。

 お前の母は『アンティーク・ドール技師』なのだよ。
 お国のためにたくさん、たくさん創って、あの醜い『二月帝』に仕えたんだとさ。
 お前の母はとても醜い女だよ。

 ダムと、シーラ。ダムは優しかった。シーラは意地悪だった。でも二人が共通して思うことは、同じだった。

 人間は過ちを犯したものに、慈悲など持たない。
 人は一度道を踏み外したら、そのまま、地獄まで転がり落ちる。

 エリーゼはずっと感じていた。
 それは、『違う』と。

 人は醜いから戦争ばかり引き起こすし、動物は狩り、自然を壊し、だから神様に見放されたと。それが今のこの『二月帝国』だと。
 エリーゼは、そう教えられてきた。

 けれど。

 人は、美しい。
 ただ生きているだけで。
 母の胎内に宿った命一つで、それだけで、本当に意味がある。
 ただ生まれて、ただただ生きて、死ぬだけだ。
 それだけのことが、こんなに尊いのだ。

 エリーゼは疑っていた。
 この世のまかり通った悪に。繰り返される命の取り合いに。
 エリーゼは信じていた。
 人は、善である。
 誰に何を言われようとも、人は、人そのものが、善でできていると。

 だからエリーゼは。
 母親のことを「殺人鬼」と疑ったことなど、一度もないのだ――。

   ☆★☆

「『アディ』ッ!!」

 エリーゼは飛び起きた。
 瞬間、身体の骨がギシッ、と痛む。小さな悲鳴を上げ、エリーゼは枕に頭を突っ伏した。

「起きたか?」

 聞き覚えのない、優しい声がした。

「…………え」

 エリーゼは自分がどこにいて、何をしているのか、今の時刻はいつなのか、全く見当がつかないことに気づき、果てしない不安に襲われた。

 ガタゴト、ガタゴト、ガタゴト……。

(……この揺れの感じは、『トコトコ』……?)
「トコトコ、いるの……?」

 ブルンッ!

『ゼンマイ』が一声吠えた。

「『トコトコ』は意思を持つ『車』だから助かった。リゼ、もう怖がることは何もない」

 不思議な声は、運転席から聞こえた。

 エリーゼは荷台の上に敷かれた布にくるまっていた。身体が小さいため狭い『荷車』でも入ったのだろう。ひゅうぅ、と冷たい風が布越しにも伝わる。そっと頭だけ出すと、灰色の空に、水色の道路、白い花びらが、さあっと流れている。太陽はずいぶん長い間、分厚い雲に隠れて、砕けた月の光みたいに弱々しくきらめいている。

 男は、少し襟足の長い黒髪をしていた。首まで覆う『シュシュ』、背中から伝わる『生命』の匂い、けれど、「人間」ではない、「創り物」の匂い。

(……木の匂いがする)

 長い間嗅いでいない香りが、懐かしかった。

   ☆★☆

『トコトコ』はエリーゼの実家へ向かって走っていた。

 この車は母が創ってくれた『魔道具』だった。「いつか絶対あんたのためになるから。私は守ってやれないから」仕事の過酷な試練に震えながら、ボロボロの手で自分の手のひらを握りしめてくれたあの体温を、エリーゼはひとときも忘れたことはない。

 そして、目の前に座るこの男。
 彼も、きっと。

「……アンティーク・ドール・アディ」

 エリーゼは母から教えられていた名前を口に出した。

 男は、振り返る。
 穏やかな笑み。
 優しそうな顔だ。

 ――母と同じ瞳をしている。

(お母さん、瞳の色を同じにしたんだ……)
(でも、男の人だよね……?)
(何で、女性名をつけたんだろう)

「エリーゼ」

 男も口を開いた。
 外見年齢は大人の男、声の調子からして、エリーゼと歩いてもあまり怪しまれないよう、若く設定されてある。

「お前の記憶は、俺の頭の中の『メモリー』に刻まれている。お前も、俺のことを覚えてくれていたようで、よかったよ」

 男は、とても流暢に人間の言葉を話した。この滑舌の淀みなさは、母の手腕というべきところだろう。人間と大差がないほど、アンティーク・ドールは重宝されるのだ。


ここまで書いて挫折しました。


以下、設定


   ☆★☆

・アンティーク・ドール
・もともとは過酷な労働環境の続く北の大陸の中で、人間の代わりに労働作業を引き受ける「労働人形」だった。
・首の裏に命を動かす「鍵穴」があり、そこを壊されると命を停止する。そこ以外の急所はない。
・「鍵穴」に差し込む「鍵」は、アンティーク・ドール技師と、彼らの信頼のおける人物しか手にできない。
・「アンティーク・ドール」と「命の鍵」はドール技師のみが創ることができる。

○アンティーク・ドールの特徴
・月に一度の「停止時間(二十四時間の眠り)」を必要とする。その時は陶磁器でできた人形なら磁器製の人形へ、木彫り人形なら木の人形へ戻る。エリーゼの場合は「ぬいぐるみ」なのでキルトやフェルトで作ったぬいぐるみに戻る。
・より人間らしくなれるように食事を必要とする人形、また戦闘に特化したならば衣食住を問わない人形がいる。人形の個々の種類はドール技師の腕前や個性に影響される。

☆「ドール技師」は全員ほぼ女性。
☆「女性のやる仕事」として、「命を持った人形」は労働者階級のために『創造』された。「労働人形」
☆最初は庶民のための人形。政府は未介入。政府が国力を上げるために女性を王都に集めさせて職業を与え、利用した。
☆世界大戦時下の「工場で働く女性」をイメージモデルに。

☆凍りついた道路。氷の水色の道路。
☆空から風に乗って降ってくる白やピンクの花びら。外来種の花。「黄砂」からイメージ拝借。「流花《リュウカ》」という自然現象。「三月の国」の『三月公国』の本土から偏西風に流れて花びらが飛んでくる。
☆偏西風=中緯度から高緯度にかけて吹く風が、地球の自転の影響で東に向きを変えて西風になること。
☆『来花星』または『来花球』=地球に似た太陽系惑星群のうちの一つ。


☆パワーストーン☆
「神の原石」(宝石ともいう)
+全部で三十一個ある+


この世界の宗教・民間信仰
○人が死ぬと、その魂は天界で修業をした後、最も親しい人間の「守護霊」となって、その人のそばでずっと見守ってくれている。
○「二月帝国」は戦争の多い国であり、その殺伐とした世界から「神様は『精霊』といって、人間とともにあり、傷の治癒、天気の操作など、人の世が狂ったときに現れ救ってくれる」との信仰が広く根付いている。
☆『パワーストーン』=一月~十二月の「誕生石」が存在し、「石言葉」によって守られている。人に宿るものもあれば、木々の自然、その土地に眠っているともいわれている。


パワストーンの種類(ただのコピーペースト)

一月 ガーネット オレンジガーネット(ヘソナイト) グリーンガーネット(ツァボライト)
二月 アメジスト 『アメジスト大国(二月帝国となった)』
三月 アクアマリン ブラッドストーン 『三月公国』  
四月 水晶 ハーキマーダイヤモンド 赤水晶
五月 エメラルド 本翡翠(ジェダイト) 白翡翠
六月 ムーンストーン グレームーンストーン 
七月 ルビー カーネリアン
八月 サードオニクス ペリドット
九月 サファイア ラピスラズリ
十月 オパール イェローオパール タイガーアイ(虎目石) トルマリン ピンクオパール (マリー『オパール』とギル『ローズクォーツ』)
十一月 トパース シトリン インペリアルトパーズ
十二月 ターコイズ(トルコ石) タンザナイト マラカイト


二月帝国(元アメジスト大国)
○アメジスト=「真実の愛」を守り抜く最も高貴な宝石。二月の石。
別名「愛の守護石」「真実の愛を守り抜く石」
・ストレスで疲れた心を癒し、落ち着かせ、穏やかな安らぎを与えてくれる。スピリチュアルパワーの強い石。
・ヒーリング効果が非常に強く、ネガティブにはポジティブな癒しを与える。心が傷ついたものには安らぎのエネルギーを与えてくれる。
・マイナスエネルギーを浄化し、希望の光で心を満たしてくれる。
・アメジストを枕元においておくと心地よい安眠をもたらしてくれる。
・インスピレーションを強力に高める。直感力を高める。
・創造性を高める石。アクセサリーとして身につけるとよい。
・瞑想、チャネリング、サイキック能力の開発に力を貸してくれる。

○サファイア=目標を貫徹する助けとなる石。九月の石。
・人の意思、組織、経営の礎などをしっかりと固め、基盤を作るのに非常に有益な石。
・目標を貫徹するため、惰性に流されない自分になれるように強くサポートしてくれる石。
・集中力や直感力を高める。
・自分にとって、そのとき必要なチャンスなどを掴む助けとなる石。
・カリスマ性、勝利運、金運などを高める。
・仕事に対して積極的な気持ちを保つための石。
・事業を進める上で災難から持ち主を守ってくれる。

○ムーンストーン 六月の石。神秘的な月のパワーを秘めた「愛を伝える石」
・「月」は女性性の象徴。女性をサポートしてくれる。
・怒りや悲しみなどで情緒不安定なとき、この石が波立った感情を穏やかに鎮め、平和な心を持ち続けることができる。
・「恋人たちの石」「愛を伝える石」
・持ち主を優しくおおらかな愛情で満たしてくれる。
・愛する人との出会いと恋愛を成就させ、幸せな結婚そして家庭へと導いてくれる。
・大切な人へのプレゼントにも最適の石。
・情熱的なパワーを持つ。
・インスピレーションを高め、感受性を豊かにし、自分のなかに眠っている力を引き出してくれる。
・自分の進むべき道に迷うとき、その迷いを取り去り、そっと正しい選択へと導いてくれる。
・身につけると、未来への予知能力をもたらし、家族や親しい友人などへの危険を知らせ、その危険から守ってくれる。
・ムーンストーンは、非常に自浄するパワーが強い。どんな場所でも清らかで優しいパワーを発揮してくれる。

○グレームーンストーン 六月の石。月の満ち欠けの影の部分を象徴する石。
・あまり詳しい解説がない。

○ラピスラズリ=古代より崇められた「聖なる石」。九月の石。
・邪気を退けるパワーを持つ。外部からの邪気だけでなく、自分自身の心の邪気も退けてくれる。
・怒りや嫉妬などを払いのけ、危険を回避させてくれる。
・心にある誤った考え方を正し、判断力を高める。
・「第三の目」であるチャクラを刺激し、直感力と創造力を高める。ものづくりのための石。
・ラピスは目先の目標だけを持ってくるだけではなく、試練をその人に与える。それぞれの人が持つ「越えなくてはならないこと(カルマ)」をいち早く感づかせ魂のレベルを高めるサポートをする石。
・身につけることによって、普段らしくない経験をすることから「本当に幸運の石?」と思うことも多いが、それはラピスラズリが教えてくれる、魂を磨くためのメッセージである。その意味は後になってわかる。
・ただ幸運を運ぶだけでなく、持ち主を本当の意味で磨いてくれる。お守りとしてだけではなく、良きパートナーとして身につける。

○オパール=幸運の石。十月の石。
・非常に明るいエネルギーを持つ、幸運の石。
・独特な光は、自由なエネルギーを象徴する。
・創造性を高め、内面の隠れた才能を引き出す力に優れる。
・アーティスト、ものづくりのための石。
・オパールは人生の暗闇に希望をもたらすような明るさに満ちた石。憂鬱を払い、何事にも囚われない柔軟さや人に左右されない自分自身の核を作ることを助けてくれる。
・今ある人生をより楽しむために必要な心の持ち方を教えてくれる、教師のような役割を持つ。固定概念を外し視野を広げることで新しい価値観を呼び込むための助けとなる。
・かつてオパールは不幸の石と呼ばれていた時代がある。しかしオパールほど幸せなエネルギーを持つ石はない。

○ローズクォーツ=愛を育み内面美を輝かせる女神アフロディーテの石。
・愛とやさしさの象徴。
・「恋愛成就」にすばらしい効果を発揮する石。
・自分を許し慈しみ、内面へ向けての愛を育み、愛の循環を作り出す。
・自分に対するマイナスな感情を優しくなだめてくれる。ネガティブやトラウマにおすすめ。
・ヒーリング力を重視するなら発色がきれいな透明度が高いものを選ぶと良い。
・ペンダントとして身につける。胸元におくことで、癒しのパワーが奥深くまで浸透し、勇気づけてくれる。
・薔薇(ローズ)のふるさと=愛と美の星、金星。ローズクォーツは金星を象徴とする。

○エンジェルシリカ=全てを優しく溶かす癒しの力。
・心の奥底にこびりついた頑固なダメージや傷をゆっくりと時間をかけて溶かしていくような強い癒しの力を持つ石。
・恐怖、不安の感情を克服する。

○エメラルド=叡智を象徴する石。
・古くから叡智を象徴する石として知られ、多くの知的な職業にある人に愛されてきた。
・宇宙的なレベルでの叡智にアクセスするための鍵といえる石。
・愛の力が非常に強い石。恋愛成就、幸せな結婚のお守りとしても非常に有効。お互いの浮気封じのお守りにも効果的。
・心身のバランス、感情を安定させるように働く。また自分自身のビジョンを実現するための勇気ある行動をもたらし、それを守る力を持つ。
・人生の転機に、行動する力を与えてくれる。
・頭を明晰にし、行動力や直感力を高める。
*太陽光による浄化と水による浄化は適さない。

○ペリドット=暗闇に光をもたらしポジティブな力を授ける「太陽の石」
・美しい黄緑色。
・宇宙から地球へやってくる隕石と同じような成分をしている。古代より「太陽が爆発して飛んできた石」「太陽の石」とされ崇拝されてきた。
・夜に輝きを放つ。暗闇への恐怖や妄想を吹き飛ばし、ネガティブなエネルギーから身を守る護符としても活躍した。
・明るく前向きに生きていけるようサポートし、夢を実現させてくれる。
・この石は、どんな時にも明るい希望と勇気をもたらし、ストレスを和らげ、持ち主の魅力を内面から美しく輝かせるサポートをしてくれる。
・異性などからの注目度もアップする。
・ペリドットは知能と関係が深く、知恵と分析を与えてくれる。
・この石を心臓の上に当てることで、知能や技能が失われることを防いでくれる。

○ブラッドストーン=生きることの欲求を高める石。
・血液と関係が深い。止血に有効であったり、腫れ物を癒す力があったりなど、血液関係の病気全般に対していい影響を持つ。
・血液を元気にして酸素の循環をよくする力もある。
・この石を持つと脳の働きが活性化し、思考の明晰性を高めてくれる。
・人生に対して喪失感を持っていたり、生きることに疲れていたりしている人を心身の両面からゆっくりと力強くサポートしてくれる。
・最も特筆すべきは「生命の誕生」と深い関係があること。肉体的な意味ではなく、霊的なレベルで、「授かる」というエネルギー的特性があり、妊娠するためのサポートとなってくれる石である。(重要!!)

○ルビー=勝利と情熱を象徴する石。
・「宝石の女王」
・ルビーの性質は情熱的であり、官能的な艶やかさがある。
・古くから「勝利を呼ぶ石」「カリスマ性を高める石」として、権力の象徴として扱われてきた。
・女性が活力を持ってアクティブに生きていくためにとても頼りになる石。
・非常にエネルギー的活性作用の強いルビーは、身につける人にとっては強壮剤的な働きをし、根源的な生命力を高めることがある。
・恋愛や仕事に対するアクティブなエネルギーだけでなく、性的な高揚感や魅力を高める力もある。


   あらすじ紹介

『アンティーク・ドール』
 それはこの世の平和。
 この世の武器。
 ある国の少女は王宮の社交界に呼ばれ、階段を上る。「死」がすぐそこへ迫っていることを知らずに。
 王子は地下に幽閉されている。
 麗しい顔をした人間そっくりの「人形」たちが、少女へと襲い掛かる。
 母は待っている。
 時が訪れるのを。
「アディ」
 名前を呼ばれ、人形は行く。少女の救出へ。
「私の娘を、壊れるまで守り抜きなさい」
 ――承知しました。『私の母』。

 オーシャン大陸北部、『二月帝国』の内乱が、勃発した。


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