第4話 終わらない疑問符

笑い話で済めばよかったのに──真実は残酷そのもだった。


前のエピソード:

 この世界には、行動を乗っ取ってしまう寄生虫がいるという。

「なんだそれ、最悪だな」

 僕は、友人たちと笑いながらそんな話をしていた。

 懐かしい大学時代のことだ──。

 今、目の前で起こっていること。それが全てを物語っているように思えた。あの時笑い話にしていた現実がハナに起こっている。そんな感想を抱きながら、僕はハナを怒らせないよう、慎重に、そして冷静に答えを模索していた。

 自分の彼女が、突然別の人間になったら──じわじわと僕の脳を締め付けるような──この恐怖をうまく言葉で言い表せない。まぁ、いい言葉が見つかったところで説明する相手もいないのだが。

 一体ハナは誰なんだ? 終わらない疑問符が頭のなかで繰り返し突きつけられる。

「ところで──」

 キッチンからハナが話しかける。

「理由を説明してよ!」

 僕は先手を打ってハナの言葉を遮った。少し強めの言葉にハナは一瞬たじろいだようにも見えたが、シャンと背筋を伸ばした、ハナらしくない姿勢でゆっくりと語り始めた。

「いいわ、話してあげる」

 そう、思いもしなかった事実、知りたくもなかった事実を。


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南国アイス

日本との時差2時間の南国に住むアイス。 最近Webサービスを作ってみました。 https://t.co/amYDgswleG https://t.co/U4OqnQjZWt
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